NIKKI

原ファンとしてはなんともこそばゆい一年。

2020.10.31

 

9回表までは覚えているけれど、気づいたら真夜中。リーグ優勝が決まる試合くらいは、試合開始から最後まで見ようと思ったのに、金曜日にありがちな電池切れで、結局DAZNで優勝決定の(でもまだ10回裏の攻撃は続くというスカッとしない)シーンだけ見ました。

小学生のときからの原辰徳ファンとしては、今シーズンの、「名将・原辰徳」を持ち上げるブームがなんともこそばゆい感覚です。選手時代からさんざん叩き続けて、監督に就任しても重箱の隅をつつくように叩き続けてきた、あるいは完全無視を決め込んでいたメディアや評論家が、手のひらを返したように「現役最強監督」「希代の名将」みたいな記事ばかりアップするので、なんかこう、平成から令和へ、野球を見る目も、野球を語る人も、いろいろ変わったんだなと隔世の感。

でも確かに、今年の巨人は、正直、こんなぶっちぎりで後半戦を丸ごと消化試合にできちゃうような戦力じゃないと思うし、用兵力、マネジメントで勝ったという感じがします。リーグの打率十傑に巨人の選手はいないし、先発投手なんて、確実に計算できるのは菅野オンリー(来年出て行ったらどうすんだ!)。後ろは中川はともかく、デラロサは波があって不安定。それでも頼りない中継ぎ層を、若手やトレードで頼れる中継ぎ層に変え、今村や田口といった先発候補に役割の幅を与えてフルに有効活用し、シーズン中盤は菅野+戸郷の表ローテと裏ローテを分けたり、投手増田大も含めて試行錯誤。ついでに澤村を放出。そんな積極的な「動」のマネジメントの勝利という印象が強いです。

さて日本シリーズ。冷静に考えて、ソフトバンクに勝てる戦力ではなく、普通にやったら負けると思います。でもなんとか菅野で2つ勝って、調子を落としている打線のバイオリズムが日本シリーズの頃にちょうど上向けば……。原監督がさらに褒められる。原ファンとして、褒められて嬉しくないわけがない。