2020.12.06
もともと腕力には自信がなく、子どものときから、懸垂、腕相撲、遠投、握力測定……とにかく肩から指先までのあいだの筋肉を使うあらゆるレクリエーションを避けて通ってきました。ゲームセンターに行っても、友達が順番にパンチングマシーンに拳をめりこませて盛り上がっている、その背後をそっと後ずさりしてメダルを買いに行き、メダルマシーンでひとり地味に遊ぶ、そういう子でした。
今日、昼過ぎに晴れ間が見えたので、事務所の裏の木を切りました。
目下、事務所の建物の3階フロアを書庫にする計画が進行中なのだけれど、3階にエアコンを取り付けるには足場を組まねばならず、それにはぼうぼうに葉を茂らせている木が邪魔なのです。木といっても、雑草が図太く生長したような、全然風格のない木なので、このくらいなら自分で切れるな、と考えて、脚立と枝切りばさみを用意し、とりあえず今日は幹は残して枝を落とすことに専念。
ジャキジャキジャキジャキ、小一時間、細かく切った枝と葉を、大きめの透明のポリ袋4つ分にまとめたら、雨が降ってきたので、そこで一旦終了。あとはまた晴れた日にノコギリを使って幹を切って、全部まとめて可燃&枝葉ごみの日に出せばよし。
で、気分よく事務所で年賀状作りなんぞをはじめたところ、あれれ、手が痺れる。手だけじゃない。前腕部も、上腕部も、なんだか妙な感覚。挙げ句、キーボードで「A HAPPY NEW YEAR」と打とうとした指先が、手の施しようのない重度のアル中のようにぷるぷるしてタイプミス。
枝切りばさみを使っただけなのに、なんて貧弱な腕なんだ! 運動不足といえばウォーキングのような有酸素運動をまず思い浮かべるし、まずやるのもそれだけど、それより腕を鍛えとかないと、老後、まずいんじゃないのか。そんなふうに感じた、師走の晴れた日曜の午後。この、まるで女の子のような腕をなんとかしよう。でもどうやって?
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