NIKKI

毎月、誰も気づかない。

2021.11.18

 

木曜日。明るめのくもり。朝から原稿、お昼前に病院、午後はラランジャの締切前の原稿といくつかの細かな仕事。で、夕方は髪を切りに。

2ヶ月に一度、というのが、ずっと髪を切りに行くペースだったのだけれど、それだと切りに行く前の2週間くらい、伸びて手に負えなくなってかきむしりたくなる状態に「耐える」ということをしなくちゃいけなくて、だんだんとそれが嫌になってきたので、今年は月に一度のペースで行くようにしています。気持ち悪くなる前に、切る。ちょっと「伸びたな」と思ったら、切る。前髪が目に刺さったら、切る。何事も先手必勝。

ただ、もともと天パで、もしゃっていることもあって、切っても誰も気づかない。子どもも気づかない。妻も気づかない。髪を切ったばかりで実家に顔を出して、母から「あんた、そろそろ髪切りに行けば」と言われたことは一度や二度ではありません。「外側」の見た目はちょっと長さが詰まるだけでほとんど変化はなく、そのかわり「内側」は坊主レベルの1.5mmくらいにバリカンで刈り上げてもらっているんだけれど、「外側」でしっかり隠れているから、誰もわからない。切ったばかりの「内側」はとても触り心地がよく、ひとりで満足。バリカン直後の部分を撫でるこの気持ちよさは、何に例えられるだろう。ものすごく密度が高くて目の細かな高級タワシ。

今、塩見三省のエッセイを読んでいます。僕の中では『アウトレイジ』ではなく、『12人の優しい日本人』の陪審員長。