NIKKI

Good bye, Medium。

2020.10.18

 

持っている服のサイズはMか、Lです。

かつては、身体を少しでもスタイルよく細長く見せたい、とか、Lサイズを着たとき丈はいいけど幅がぶかぶかだと貧弱に見えて恥ずかしい、とか、そういう自意識が働いて、基本、ジャストで着られるMサイズがファーストチョイスだったのだけれど、最近は少しオーバー気味にゆったりと着ることの気楽さと心地よさ、あと流行に合わせることを覚えたため、この二年くらい、新しく服を買うときはLサイズばかりを選んでいました。

で、先月、夏から秋に変わる衣替えで、何年も前に買ったシャツを引っ張り出してきたら、それがジャストのMサイズの綿100%なんだけれど、どうも縮んでしまったらしい。

ジャストが縮むと当然、窮屈で、動きづらいし、中に着るものも神経を使わないといけなくなる。ああ、このブランドのシャツの生地は縮みやすいのか、じゃあ今度買うときがあったらLサイズにしよう、なんて思っていたら、今日、風呂上がりに、こちらも数年前に買った下着用のMサイズの綿100%のTシャツに袖を通したところ、これもまた思いっきり縮んでいたのです。

やっぱ、綿は縮むのかな。保管方法が悪かったのかな。でもこんなふうに服が縮んじゃうと困るなあ。最近やけに服の値段が安くなった感じがするけど、その分、品質が落ちるっていうのはどうなんだろう。不景気になっていろいろ大変なんだろうけど、アパレルメーカーとかブランドの矜恃みたいなものはなくして欲しくないなあ……と頭の中でぶつぶつ呟いた次の瞬間、あ。違う。とやっと気づきました。

自分の身体に余分な肉がついたんだ。

自分が太った可能性をまったく考慮せず、服が窮屈になったのは、服が小さくなったのだと思い込んでいた、この愚かさよ。

見れば、かつてすっきりしていた肩のジャストのラインのところが、ふっくら盛り上がっているではないですか。すとんと重力に忠実に垂れ下がっていたみぞおちから下の生地が、ふくよかな砂丘のように盛り上がっているではないですか。腕に触れてみれば、筋肉に乏しく細かっただけの腕が、筋肉に乏しく細い上に、ぷにぷにしているではないですか。んー、太った。これが太るということか。

最近、Lサイズばかり買っていたのは、自分では気づかない、明確な、フィジカルな、流行とは無関係のちゃんとした理由があったのでした。

というわけで今シーズンから、標準サイズはLサイズになります。

さようならMサイズ。お別れだね。君たちはもう、捨てるしかないかもしれない。