NIKKI

今年度最後の台本仕事。

2020.11.26

 

ひたすらクライアントワークの三週目、ようやくめどがついたので、今朝は気分転換もかねて現行ラジオドラマの最後の台本に取りかかって、無事、メールで送信。1年分26本、今回のシリーズに関して僕がマストでやらないといけない仕事はこれにて終了です。あとは年内の収録に1回立ち会うだけ。ちなみに今日提出した6本の台本は、来年の1月から3月までの放送分です。

「さよならの日に」というタイトルで、人の死をめぐる(身近な人の死を受け止める)話、というのが基本テーマになっているのだけれど、あくまで短いラジオドラマ。重すぎないように、軽すぎないように。ひとつひとつ、自分の中で大事にできそうなものを見つけて書いていって、それが26本も積み重なるとそれなりに充実感があります。ふうー、と大きく息をつく感じ。

さすがにこれだけの本数だと、もう書くことがない、ネタが尽きた、という気分にしょっちゅうなるし、そう口にしたりもしているのだけれど、でも、さて考えよう、とスイッチを入れるとこれが案外、というか不思議と、いくらでも話が作れてしまうものです。

死、というのは、生きている人間がそもそも持っている人生の基本ルールで、だから、人間の世界そのものが死の内側にある、と捉えることもできます。となると、世の中のあらゆること、愛憎、感情、欲望、行動、人間関係、みんな、手を伸ばせば死に触れる。みんな存在は知っているのに、その実態は誰ひとり知らない。つかめない。みんな所有しているのに、みんな見たことがない。物語にとって、こんなに自由なことはないんじゃないか、とも思えるのです。

人間だけじゃなく動物だって植物だってそうなのだから、動植物の話も書けるな……と考えたりもしますが、そこは、さすがに動植物の役者がいないからラジオドラマでは、無理。言葉ないしね。ファンタジーファンタジーしたファンタジーにはあまり興味もないし。

さて、今日はこれから車を走らせて日帰り温泉にでも行ってこよう。アルビ、アルベルト監督の続投が決まってよかった。