2021.05.20
お付き合いのある企業さんの、新入社員さんの研修をする人、みたいなことを、仕事の合間にこの4月からやっています。研修だから、何かを理解してもらい、何かを学習してもらうのが目的なのだけれど、それが何かというと、「人に喜んでもらえるように企画を立てましょう。ちゃんと企画書を作って相手に説明して、自分の力でそれを実現させましょう」という、クリエイティブの基本みたいなところです。
22歳の男女、5名。
新卒、素晴らしいです。目がちゃんと輝いている。人の話を聞く耳を持っている。まっすぐに、謙虚に、こちらを見てくれる。これをやって、とお願いしたら、けっこう無茶でアバウトなことでも頑張ってやってくれるし、こういうのはダメだよ、と注意したらちゃんと反省してくれる。
なんだろう、この、社会人二年目以降にはない、誠実さ。清々しさ、瑞々しさ。
彼ら彼女らより18年多く生きてきて、伝えられることは全部伝えたい、素直に聞いてくれるなら、知っていることを大事なことから順番にみんな教えてあげたい、そんな気持ちで、最近ときどき、「自分はどういう働き方をよいと思ってきたのだろう」「どんなふうに仕事で他の人とつながってきたのだろう」と考えたり、思い出したりしています。
で、それはそれとして、逆に、いつどこで人は環境に慣れきってしまうのだろう、新鮮さを失うのだろう、仕事をナメてしまうのだろう、手を抜き出すのだろう、仕事の大小で態度を変えるようになるんだろう、といったようなことも、これから考え、そして新人さんをじっくり観察していきたい、という所存です。こっちは個人的な興味で。
ま、とりあえず、せっかくやるなら仕事は楽しくやろう、そのために必要な約束事を守ろう、ということが伝わるといいな。
今、Macに向かいながらゴンチチを聴いていたら、パッヘルベルのカノンが流れてきて、芸術は、時間に対して強靱だ、と改めて思った次第。この意味において、人間は芸術に敵わない。
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